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「食紅って体に悪い?」
「安全性や代替品ってある?」
食べ物の着色に使われる食紅。様々な食べ物に入っていますが、その栄養素や安全性が気になりますよね。
そこで今回は、食紅の安全性と代替品について解説していきます。
・食紅のカロリーはほとんどない
・人工の食紅と天然の食紅がある
・中には昆虫の色素から摂ったものも
・海外で規制されている食紅もある
・天然素材だから安心というわけではない
食紅とは
食紅は、食品や化粧品に使用される色素の一つで、様々な色の物が存在します。
食紅は色の着色のほかに、防腐作用や抗酸化作用もあります。
食紅には「化学合成で作られた食紅」と「天然素材で作られた食紅」とがあります。
化学合成の食紅 | 天然素材の食紅 |
---|---|
・科学的に合成させてできる人工色素 ・発色が良く、混ぜ合わせて様々な色を作ることができる ・欧米では禁止されている国も多くある | ・食品や生物から色素を抽出したもの ・発色が柔らかで混ぜる食材にやってくすむことも ・主に和菓子の世界で好まれている |
食用赤色3号→石油を原料とするタール色素 | クチナシの実→クロシンブドウ糖や砂糖→カラメル色素 |
食紅の原材料
人工的な食紅の原材料は「タール色素」と呼ばれる石油の生成の際に生じる「ナフサ」です。
このタール色素は、食品だけでなく口紅やチークなどの化粧品に含まれることもあります。
食品添加物の一つであるコチニール色素は、
カメムシ目カイガラムシ上科の一部の昆虫、特にアジア産のラックカイガラムシ、などの体を乾燥させ、体内に蓄積されている色素化合物を水またはエタノールで抽出して色素としたものです。
ただし、消費者の虫に対する嫌悪感からもコチニール色素を控えるメーカーも少なくありません。
食紅の栄養素
食紅にはカロリーや栄養素がほとんどありません。
食紅を食べたから太るということもほぼないでしょう。
食紅は体に悪い?健康への影響
食品添加物に使用されている色素は、通常使用量により反復投与毒性試験、発がん性試験、変異原性試験で、毒性のないことが確認されたものです。
1960年代には、食品添加物として指定されたタール色素に発がん性が発見され、相次いで指定が取り消されるという事件もありました。
この発がん物質の致死量は200g〜300gと言われており、日常生活を送る上で、この致死量を超えることはありません。
ですのでほとんどの方が気にしなくていい程度だと思います。
一方で日本と海外で食紅の扱いが異なり、海外では規制されているという事例も数多く見られます。
例えば、イギリスの食品基準局(FSA)では、赤色40号と赤色102号を含む6種類のタール色素が、注意欠陥障害の原因になる恐れがあるとの理由で、食品メーカー等に自主規制を促しています。
また、アメリカやカナダでは、赤色102号などはがんやアレルギーを引き起こす可能性があるとして、使用が禁止されています。
日本では規制されていないが、海外で規制されている危険性を加味したいという方は、こうした人工食紅を食べない方が良いでしょう。
天然素材の食紅であれば安全か?と言われれば、必ずしもそういうわけではありません。
天然素材である「アカネ色素」についてねずみを用いた実験を行ったところ、腎臓に対して発がん性が認められたという報告が厚生労働省よりありました。
もちろん現在では使用禁止などの対象になっていますか、こうした天然由来の素材であっても、危険性があるということは念頭においた方が良いでしょう。
参考リンク:食品添加物「アカネ色素」及びこれを含む食品の取り扱いについて|厚生労働省
食紅の摂取量はどのくらい?
一般的に毎日の食紅の摂取量は、成人男性が5mg、成人女性が4mg以下となることが推奨されています。
食紅の代替品は?
人工素材の食紅の代表格として挙げられるのが、天然素材の食紅です。
- トマトパウダー
- ほうれん草パウダー
- 赤キャベツパウダー
- カカオパウダー
- ビーツ
- 竹炭
日本では、人工素材の食紅のほかに天然由来の色素が何種類かあります。
天然素材の中でも危険性を気にするという場合には、食べ物の「トマト」や「紫キャベツ」などから摂った色素を用いるとより安全性が高いと言えるでしょう。
食紅を使用する際の注意点は?
赤色の着色料「コルチーニ色素」の摂取によって、呼吸困難などのアレルギー反応が出る可能性があることを消費者庁は呼びかけています。
「コルチーニ色素」は昆虫の成分から作られ、飲料、お菓子、化粧品など幅広く使われるものですが、こういった事例には注意したいですね。
食紅は体に悪い?まとめ
今回は食べ物や化粧品の着色料として用いられる食紅の危険性・安全性について解説しました。
必ずしも安全とは言えない食紅ですが、きちんと国が検査しているため、安全性の高さは担保されていると言えます。
一方で海外などでは規制されているものも多いので、その点を加味しながら食べるべきかを決めたいですね。
・食紅のカロリーはほとんどない
・人工の食紅と天然の食紅がある
・中には昆虫の色素から摂ったものも
・海外で規制されている食紅もある
・天然素材だから安心というわけではない
参考資料
・厚生労働省
・e-Stat(政府統計総合窓口)
・消費者庁
・AACD(一般社団法人 日本流通自主管理協会)
※正確な情報を提供するよう心がけておりますが、かならず「公式HPを確認の上購入する」よう、お願い申し上げます。